以下のようなことを
言う人達がよくいます。
日常会話は
簡単な単語だけでできている。
だから簡単な単語だけ覚えればいい。
日常英会話で代表的な学習教材といえば
英語ドラマのFriendsです。
以下はFriendsのSeason 1の
Episode 1に出てくる英単語ですが
はたして簡単でしょうか。
- hump
- murky
- fixate
- gravy boat
- bluebell
- Aruba
- brackety
- matrimony
- windshield
- geeky
以上のうちいくつわかりましたか?
結論を言うと
会話にも難しい単語がかなり
入ってくるということです。
しかし 「文脈から推測すればいい!」
という反論があると思います。
ところが キース・フォルス博士が
様々な研究を調べたところ
以下のようなことがわかりました。(1)フォルス,キース(2009)『語彙の神話 -英語語彙指導者の俗信を正す―』土屋武久訳, 学文社.
- 知らない単語は無視しがちである。
- 母語話者でも外国語話者も
単語を推測すると間違えがちである。 - 語彙を推測するより
訳で覚えたほうが定着する。 - しかも 文脈をなくせばなくすほど
語彙が記憶に定着する。 - 推測を行うと
リーディングが遅くなる。 - 語彙が多いほうが推測能力が高い。
上記を見ると
「文脈から推測する」という方法が
破綻していることがわかります。
まず知らない単語は無視しがちです。
無視してしまっては学習になりません。
仮に 知らない語彙に着目できても
間違って推測してしまいます。
間違って推測して記憶しては
学習にとってマイナスです。
また そもそも「推測」を行うには
語彙が多いことが前提となりますが、
「推測」を行っている限り
語彙は増えません。
つまり「推測」を行う限り
語彙は増えずに
「推測」もできないということです。
「文脈から推測する学習」が
どれだけ矛盾に満ちているか
分かると思います。
では 一番効率の良い
学習法は何かと言うと
まず英単語の訳をはっきり
覚えてしまうことです。
語彙が多ければ
スムーズに英語を理解できます。
そして 仮にわからない
単語が出てきたら
推測せずにちゃんと辞書で
調べることです。
ちなみに僕自身は
知らない単語が出てきたら
必ず辞書で調べるようにしています。
調べ方なのですが
まず英和辞書で大体の意味を掴み、
その後に英英辞書で
より深い意味を知ります。
英語ドラマを見ているときは
面倒くさいので英和辞書だけで
済ますこともあります。
僕と他の人の学習の違いの
一部は以下だと思います
- 英単語の日本語訳をちゃんと学習したこと
- 知らない単語を調べること
漫然と受け身で英語に触れたとしても
学習にならないというのが僕の考えです。
脚注、引用・参照文献
1. | ↑ | フォルス,キース(2009)『語彙の神話 -英語語彙指導者の俗信を正す―』土屋武久訳, 学文社. |